つよいみかた(スナック)in 小川町

おがわさんぽをフォローしてくださっている皆様こんにちは。
おがわさんぽグルメレポーターの長倉正弥です。

前回第1回ということで小川町に2月15日に新しくできたカレー屋さん「強い女」を紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。励みになりますので感想など頂けましたら大変嬉しいです。

さて、第2回目の今回は、前回ご紹介した「強い女」の真隣にて同じく2月15日に同日オープンしたファミリースナック「つよいみかた」です。この二店舗、名前もすごく似てますが、もちろん関係があります。これら二店舗を運営しているのが、チーム「つよいグループ(仮称)」であり、「強い女」の店主を務める矢野織江さん、「つよいみかた」のママである飄傘(つむじかぜ さん)さんの女性2名に、この二店舗の代表を務める代々木原シゲルさん、二店舗の運営を両方手伝うジョンさん(通称)の男性2名を加えた合計4名からなるチームです。皆さんはここ数年で、小川町やときがわに移住してきている方々です。

この「つよいみかた」、私オープン初日に初めて行きまして、今ではすっかり常連になっております。「つよいみかた」の何が魅力かというとまず第一はいつでも一生懸命で心優しいママの飄傘(つむじかぜ さん)さんの存在そのものです。ちなみに呼ぶときは「さんちゃん」または「みかたママ」と呼んでくださいということです。

彼女は若いながらも新宿ゴールデン街、八丈島(!)、神田など7年間にわたり様々な場所でスナックのバーテンやママをやり続けてきた経歴の持ち主です。中でも新宿ゴールデン街では8店舗のお店に勤め、流浪のバーテンダーと呼ばれていたそうです。

そもそも8店舗に勤めるってどんなことなのかさっぱりわかりません。それはつまりこういうことらしいです。

新宿ゴールデン街ではスナックが300店舗くらいあり、ママ一人でやっているような小さな店舗が沢山あるそうです。一方で、その店で飲むのを楽しみにしているお客さんが沢山いて、できる限り店を空けたくないという事情があります。

そこでみかたママがやり始めたのが1日ママというものです。つまり週の内、その店の本来のママがお休みを取りたい日に代わりにママをやるというサービスです。

他にもそういうことをやっている方はいたようですが、その中でもみかたママは人気が出て1店舗、また1店舗と増えていき、ついには毎日やるようになって、8店舗まで増えたそうです。でもちょっとおかしいですよね。確か私の記憶が確かならばここ日本では1週間は7日間だったはずです。

それを聞いたら月、火、水、木、金、土、日、木だったそうです。最後に木に戻っちゃってますね。やっぱりよくわかりませんでしたがそれ以上詳しくは聞けませんでした。気になる方はお店に行ってみかたママに聞いてみてください。

そんなすごい経歴の持ち主の彼女ですが、全然そんな偉ぶった感じがなく、どちらかというと素朴な印象のすごく話しやすい性格の人です。でもやはりお客様への気遣いはすごくできていて、言葉使いや、話の内容はお客様が不快に思わないようにいつでも一生懸命にすごく気をつけているんだなというのが話していて伝わってくる感じがします。

一方、彼女は長くスナックで働くかたわら、「おもちゃコンシェルジュ」、「授乳アドバイザー」などという一風変わった肩書きも持っています。これは小さな子供を持つお母さん方のためのサービスです。彼女は水商売の世界で長く生き、様々な人と接して人の良い部分や時には嫌な部分を見ながらも持ち前の素直さ、心の優しさを失わず、あるいは失わないためになのかもしれませんが、次世代のために貢献したいという気持ちがとても強いのです。

そんな彼女が行き着いた1つの答えであるここ「つよいみかた」は「あなたのつよいみかたになれますように」というキャッチコピーを掲げています。この「みかた」という言葉には二つの意味を含ませており、自由な「見方」を持って、多くの人の「味方」になれるような空間を目指しています。

そしてそんな「つよいみかた」が味方になりたいと重視しているお客さん層の一つが小さなお子さん連れのお母さん世代です。この世代の方々は外に出る機会もなかなか持てず、息抜きもなかなかできません。そんな中、この「つよいみかた」はオープンから18時までは完全禁煙、大変な子育ての合間に息抜きをして欲しいという思いがあります。だからファミリースナックなんです。

私、先日、初めて地元の若いお母さんがお子さん連れで来られているのに居合わせたのですが、みかたママはそのことに物凄い感動しており、うれしいうれしいと何度もいうのでつられて私もうれしくなりました。常連さんも一緒になって歓迎ムードを作っていたのでお母さんもお子さんもとってもくつろいで楽しんでいたように思います。

そんな彼女はこの過酷な現代を生き抜く我々男性達にももちろん優しいですよ〜。私なんてなんぼ助けられたことかわかりません。お母さん達の強い味方であり、おじさん達の心のオアシスでもあるのがこの「つよいみかた」なんです。

勿論ママの人柄以外でもお店の雰囲気やリーズナブルな価格設定、ママとデュエット(何故か店内にはドゥエットと書いてある)も楽しめるカラオケ、料理の美味しさ、豊富なお酒やノンアルメニューなど他の魅力もいっぱいあって、トータルで居心地いいのがこのお店です。

また、ヒアリングをする中でお店にたくさん飾ってある額縁の意味や、街のアトリエという要素、傘(さん)という呼び名に込められた意味など聞けば聞くほど小さなこのお店に色んな思いがパンパンに詰まっているんだということがわかりました。

ですが、全てを書ききれないのとママのインパクトがあまりにもすごいので、グルメレポートとしてどうかと思いますが、今回はママのキャラクターと店名の由来の話に絞って紹介させて頂きました。

ご興味を持たれた小川町近隣の方は是非実際に行ってみて、みかたママにお会いしてみてください。男性の方も女性の方もその素敵な人柄に触れ、必ずやファンになって頂けるのではないかと思います。

ところで、冒頭に私、オープン初日から通っていると書きましたが、実はそのオープン初日、この「つよいみかた」には運命の神様のいたずらでちょっとした奇跡が起こっておりました。このお店を見つけ、ふらりと訪れた小川町在住の男性Tさん。そこにこの二店舗を支える「つよいグループ(仮称)」メンバーのジョンさんも二店舗オープン日の打ち上げも兼ね、このお店で飲んでおりました。Tさんしばらくジョンさんと一緒に飲んで話しているうちに、ふと実はこのジョンさんと昔からの知り合いであることに気が付いたのです。

実は10年以上前に、Tさんとジョンさんは当時同じく海上自衛隊に入隊し、初期の教育が行われる「教育隊」の同期だったのです。3か月間苦楽を共にした仲であったということです。Tさんがこの店を訪れたとき、ジョンさんがこの店を手伝っているということは一切知りませんでした。その後、彼ら二人とも自衛隊を退職し、思い思いの道に進んだ果てに、このお店で再開したというわけでした。

私がオープン日にこのお店に寄ったとき、店内はその話で持ち切りになっていました。事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、小説だったらご都合主義と片付けられてしまうような奇跡が、さも当たり前のように起こったこのお店。Tさんはそれ以来このお店の常連になっています。皆さまも行ってみたら何かドラマが起こるかもしれませんよ!

さて、「強い女」と「つよいみかた」、小川町に突如現れた、優れたコンセプトの二店舗ですが、その陰の立役者が「つよいグループ(仮称)」の男性2名、先ほどの話に出たジョンさんと、この二店舗の代表を務める代々木原シゲルさんです。代々木原さんはまだ36歳と若いながらも音楽イベントの主催などをするかたわらこの優れたコンセプトの二店舗を経営するやり手の経営者ですが、偉ぶったところも一切感じられない笑顔の素敵な男性です。

実は前回「強い女」の記事で3人の人が写っている写真がありますが、その左端のイケメンが代々木原さんです。代々木原さんもジョンさんもこのようにあるときは一店員として、あるときは一お客さんとして陰日向にお店を支えております。正に田んぼの下に力と書いて男を地でいく働きぶりかっこよすぎ。私も見習いたいと思います。

代々木原さん、ちょくちょく「つよいみかた」で飲んでいるので良くお話しさせて頂くのですが、自分で作ったこのお店で飲めるのが楽しすぎて忙しい中でもついついしょっちゅう来てしまうそうです。そういうときも勿論お金は普通に払うそうですよ。

「頑張っている女の人って本当に美しいですよね・・・」と夢みるように語る彼の言葉がこれら二店舗の全てを言い表しているのだなとしみじみ思いました。